NEWS / SHOP 2020.10.22
Interview with Édouard Boshi
Interview with Édouard Boshi
出版社Édition Bibliomane(エディション ビブリオマン)の創立者
Éduard Boshi エドワード・ボッシ 氏のインタビューです。
-なぜBibliomaneをはじめたんですか?
もともと金融関係の仕事をしていて
定年になったときなにをしようかと思ったのです。
家でぼーっとするのもつまらないし なにかしたいと思いました。
もともと古い本や版画などが好きで、家にはたくさんの古い本がありました。
その頃、偶然編集をしている人に出会い
編集をしてみるのもありかな? と思ったのがきっかけです。
そしてある日、古い図鑑をみたとき
これをリプロダクションするのはどうかと思いました。
とても古い本なので権利もないし、もう一度つくるのは面白そうだと思いました。
そのあと友人たちに話し、少しづつ必要な人が集まってきました。
まずはグラフィックのデザインを担当してくれているローランとローランス。
彼らが基本となる表紙などをデザインしてくれています。
ただし図鑑の大きさ、中にある絵、使われている色などすべて
オリジナルと同じモノにしていて
古い本に残っていたしみなどもすべて印刷しました。
そして最も重要だったのはinterforum(インターフォーラム)という
フランスで大手のディストリビューターとの契約できたことです。
友人の編集者を通じて紹介してもらい
彼らのおかげで本を販売することが現実的となりました。
その後図鑑を探しつづけて
いまではすべての本を見つけこのシリーズが完成したというわけです。
全部で22種類あります。
また図鑑以外にも本をつくりました。
ある時友人と話していると
友人のいとこがイギリスに住んでいて本を書いていると聞きました。
彼の書いていた本のタイトルは
「イギリスに住むフランス人」
これがわたしの担当したはじめてのオリジナルの出版物です。
イギリスには400,000人のフランス人が住んでいるので
-マーケットは好きですか? なにを集めていますか?
大好きです。いつもマーケットへ行っています。
本や版画のほか万年筆を集めています。
20年間とにかくあちこちのマーケットを巡って
膨大な万年筆を集めました。
いつか家にみに来てください。
-Bibliomaneはマニアックな本好きとありましたが
エドワードさんも偏執的に本を好きなところがありますか?
もちろんわたしは本が大好きです。家にはたくさんの本があります。
bibliomaneとは特に物質的に本が好きという意味ですが
わたしは読むのが好きです。
毎晩寝る前に本を読み、読まずには眠れません。
-植物の図鑑にはたくさんの種類がありますが
どれを買ったらよいか迷った人に選び方のアドバイスはありますか?
アドバイスはありません。
人によってお花の好きな人、昆虫が好きな人、貝が好きな人がいます。
それぞれが好きなものを選べばいいです。
ただ一番人気があるのは庭の花のシリーズです。
-日本へ行ったことはありますか?
ないです。行きたいですけれど
誰か知っている人が僕を案内してくれるなら行きたいです。
-死ぬ前になにをしたいですか?
んーー死にたくないなぁ。
とてもいい質問ですね。。
なにをするか。大事ですね。
んんんん、、なにかなぁ。
なにもしない、そしてすべてしたい。
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Édition Bibliomane(エディション ビブリオマン)
2011年にÉduard Boshi エドワード・ボッシ
によって創立された出版社。
会社名でもある 「Bibliomane」はボヴァリー夫人で有名な
ギュスターヴ・フローベール の1836年に書かれた小説
「Bibliomanie」(ビブリオマニ) (愛書狂)
に敬愛を込めてつけられたもの。
Biliomanieとは猟書家、蔵書家、書物収集癖。。。と
本を読むことよりも、本そのものに愛着のある人たちのこと。
少し病気扱いされるくらい変質的な愛を書物に持つ人たち。
つまりÉdition Bibliomaneは
そんな「真」の本好きの人たちのための出版社です。
以前に行われていた手作業の印刷スタイルは消え、
パソコンで処理された機械的な印刷が主流の現代において、
Édition Bibliomaneは昔ながらの美しいイラスト、タイポグラフィー、
手に持つ時にしっくりとくる大きさ、めくる時に心地のいい紙、
そして編集方法などすべてにこだわり抜いて、ひとつひとつがまるで
アートや美しいオブジェであるような本づくりを目指しています。
ページを開いたり、めくったり、本を閉じたり、開いたり
という本好きたちのための本です。
Édition Bibliomane のコレクションは大きく分けて
「歴史書」「自然書」「書誌学」の3つがあり、
シアタープロダクツでは「自然書」のほぼすべてを取り扱っています。